9:00~21:00労働。
これは前職の勤務税理士時代の平均労働時間です。(昼に1時間、夜に30分の休憩をとっているため、実質は10時間30分労働)
当時は親しい同僚との間でも自分の忙しさをアピールするために労働時間の自慢のし合いをしていました。
会社から仕事を与えてもらうサラリーマン税理士なら労働時間と業務量は比例するため、「俺、こんだけ仕事を振ってもらったぜ。社内での信用力半端ない」と自慢できますが、独立開業後も同じように長時間労働をするのは問題かなと思います。
独立開業後に長時間労働をすることによって失われるものを3つまとめてみました。
読書・勉強する時間がとれない⇨業界内でのポジショニングが難しくなる
独立開業後は特に業界内や地域内でのポジショニングが大切になります。
単にその地域の普通の税理士では食っていくのは難しいかなと思います。
例えば、
○○地域で+若手でフットワークの軽く情報発信が好き+クラウド会計導入による経理効率化と相続業務が得意な税理士
のように、その地域で、どんな特徴があり、どの分野に強い、税理士なのかというポジショニングが大切になります。
そしてそのポジショニングを維持するためには、自分が得意とする分野の勉強は欠かせません。
新しい分野に挑戦して将来的には自分の得意な分野にしたいものもある場合は、なお一層、勉強時間を確保する必要があります。
休日に勉強時間を確保して断続的に勉強するよりも、毎日勉強したほうが効果的です。
独立開業後に自分のポジショニングを維持するには毎日勉強する時間を確保する、そのためには長時間労働を意識的に避けることが大切です。
運動時間不足⇨営業時の印象が悪くなる
痩せているとか、太っているとか関係なくやはり健康的だと営業時の相手への印象は良くなると思います。
特に独立開業後のお客さまはそこまで会計・税務に詳しくない方が多いため、税理士の印象もその税理士が税務知識に詳しいから印象が良くなるというわけではなく、どちらかというとその税理士の話し方や雰囲気がお客さまに与える印象に強く影響するものと考えます。
定期的にランニングや筋トレをしているとバランスのとれた体格を維持することができ、体内に溜まったストレスを発散することができますので性格も明るくなります。
健康的な身体を維持していると自然と自信も湧いてくるため、相手への印象も良くなります。
また、独立開業後は自分の身一つで事務所を経営しかなくてはいけません。
自分の身体は一番大切な資本です。
その大切な資本を良い状態で維持するのも立派な仕事の一つです。
そのために運動は必須となります。
長時間労働を続けていると、その運動時間すら確保できなくなります。
営業戦略を練る時間を確保できない⇨営業活動の方針がブレる
営業戦略を練ることも労働といえば労働ですが、私の場合は労働とは別に捉えています。
とうのは営業戦略というのは、これまで仕入れた知識や経験をヒントにして戦略を練っていくのですが、そのヒントは椅子に座り頭を抱えた状態で思いつくものではなく、どちらかというとランニング中や入浴中、(睡眠時間の十分な確保が前提の)起床直後などある程度リラックスした状態(頭が空っぽの状態!?)のときに自然と湧き出るものです。
ヒントが浮かんだらメモをする、そのメモをもとに営業戦略を練ります。
労働中は脳も疲弊している状態なのでなるべく営業戦略を練らないようにしています。
そのため営業戦略は休日の朝、頭の冴えるときに練るようにしています。
ただ、長時間労働をしてしまうと、時間に余裕がなくなりヒントを思いつく機会を減らすことになります。
そうなると営業戦略も上手いこと練ることができません。
結局は営業戦略を自分の頭で考えることを放棄することになります。(他の税理士の真似をしてそれが効率的だと自分を正当化すると思います。)
以上の理由により、独立開業後は長時間労働は避けたほうがいいのかなと思います。
急に仕事が発生し限定的に長時間労働になることもありますが、勤務税理士時代のように長時間労働が日常化しないように、そこから早く抜け出せるように意識したいと思います。
■編集後記
5月の仕事が落ち着いたので今日は「行政書士」の登録手続きを進めます。
■一日一新
昼ごはんは、ざるそばにします。
1984年10月30日生まれ。滋賀県大津市生まれ。京都府長岡京市在住。ひとり税理士。相続や会社・フリーランスのための経理やお金を残すサポートが得意。前職は営業マン⇒フォークリフトマン⇒塗装工⇒フリーター⇒税理士補助といろんな職種を経験。ビッグ4(現:デロイトトーマツ税理士法人)にも在籍。いい意味で税理士っぽくない税理士。趣味はランニング、バイク、フルート、風景写真。詳細はこちら
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