本気で働きながら税理士試験に挑戦する人は、本試験の前日時点に合格レベルに達しているという方は多いと思います。ただし、本試験を実施すると合格レベルに達している人のなかでも普段の実力を発揮して合格を勝ち取る人と、普段の実力を発揮できずに不合格になる人と二極化することになります。
本気で働きながら税理士試験を挑戦する人には、本試験でも普段の実力を発揮して合格を勝ち取って欲しいと思います。
そのためには、本試験をスタートする5分前から「本試験でこれだけは気をつけよう」というマイルールを唱えるのが有効だと思います。
マイルールの数は3つが理想的です。(極度の緊張状態の中では3つぐらいがちょうどいいです!多すぎると混乱するので)
今回は、本試験で試験開始5分前から実際に唱えたマイルールをご紹介させて頂きます。
マイルール➀
まずは一つ目のマイルールは、
「知らない論点が出題されてもビビらない。とばして解ける問題から解く」
これは過去の本試験の失敗からきています。
TACではランク外とされていた理論で私もカバーしきれていない論点が出題されました。
本試験中にその問題をみて動揺。
白紙ではまずいと思い、書けることはないかと頭の中で知識を絞りに絞って作文をしました。
ただ、知識を絞っての作文は無駄に時間を要することになり、かつ、正解かどうかもわからないのでその後はずっと不安をもって試験を解き続けることになり、その心理状態に連動して解答の精度も低下しました。
また、自分も本気の受験生です。
自分がカバーしていない論点は他の受験生もカバーしていないことがほとんどです。
その論点が埋没問題となり、結果的にその問題には手をつけず残りの解ける問題を優先的に解いたほうが実は合格に近かったということはよくあることです。
解けないからとばすのではなく、合格するために戦略的に手をつけなかったと考えると自信につながります。
「知らない論点が出題されてもビビらない。とばして解ける問題から解く。」
おすすめです。
マイルール②
二つ目のマイルールは、
計算問題の前提文はゆっくり丁寧に読む。
本試験で迎えるまでに多くの答練を解くことになるので、通常の問題文を丁寧に読むことに慣れている方は多いと思います。
ただ、計算問題の前提文はゆっくり時間をかけて読んでいる受験生は意外と少ないのではないでしょうか。
計算問題の前提文の読み方が雑になるのは理由があります。
受験生の多くは理論⇒計算の順で問題を解くと思います。
理論問題から計算問題の切り替え時は理論を書き終わったあとの安心感により少し気が緩みます。
ただ、それと同時に今から計算問題を時間内に解きれるのかという焦りもでてきます。
この少しの気の緩みと焦りが混ざった不安定な心理状態で計算問題の前提文を読むことになるので、その前提文の読みが雑になりやすいです。
私も過去の本試験で計算問題の前提文の読みが雑になり、「前提文はどうせ普段の答練と同じだろ」という思い込みで計算問題を解いて失敗したことがあります。(理論は合格点に達していたが、計算は前提文の読みが浅く重要論点を落としてしまい不合格。)
本試験を実施すると合格レベルに達している人のなかでも合格を勝ち取る人と不合格になる人との差はこういった細かい点にあります。
計算問題の前提文はゆっくり丁寧に読む。
こちらのルールもおすすめです。
マイルール③
最後の3つは
時間配分を守る。
私が受験生のときは、
簿記論は、第1問 25分、第2問 25分、第3問 70分
財務諸表論は、理論40分、計算80分
税法(法人税法、消費税法、相続税法)は、理論50分 計算70分
の時間配分で問題を解いていました。(今もそこまで変わっていないはずです)
特に税法については、理論50分間で8割~9割を書ききり、残りの時間で計算をひととおり解けたときときは合格を手にしています。
計算問題についても最後の納付税額まで解ききったことはないです。
計算をひととおり解くというのは、他の受験生が解いてくる問題を自分もケアレスミスを極力減らして解くということです。(全てを解こうとしないのもポイントです。)
他の受験生が解いてくる問題を自分もケアレスミスを極力減らして解くためには時間的にもほんの少しゆとりがほしいです。
そのためにも時間配分をしっかり守りましょう。
理論も計算も最初から全て解ききろうとしない戦略であれば時間配分を守りやすいと思います。
時間配分を守る
こちらもおすすめです。
本試験をスタートする5分前に唱えるおすすめのマイルール
◇知らない論点が出題されてもビビらない。とばして解ける問題から解く。
◇計算問題の前提文はゆっくり丁寧に読む。
◇時間配分を守る
是非、働きながら税理士試験に挑戦する人は答練スタート前に自分に言い聞かすマイルールを自分なりに探して頂ければと思います。
直前期の答練はそのマイルールを試す絶好の機会です。
■編集後記
午前中は会計ソフト会社と打合せ、夕方にプロフィール写真を撮りにスタジオまで行きました。
■一日一新
写真スタジオのお店の世界観が素晴らしいかった。他事業から学ぶべきことあり。
1984年10月30日生まれ。滋賀県大津市生まれ。京都府長岡京市在住。ひとり税理士。相続や会社・フリーランスのための経理やお金を残すサポートが得意。前職は営業マン⇒フォークリフトマン⇒塗装工⇒フリーター⇒税理士補助といろんな職種を経験。ビッグ4(現:デロイトトーマツ税理士法人)にも在籍。いい意味で税理士っぽくない税理士。趣味はランニング、バイク、フルート、風景写真。詳細はこちら
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