コロナ渦で開業して3年経過。3年間を簡単に総括。
士業は「開業3年以内に廃業せずに生き残っているか?」が開業後の大きな壁となります。
ここで私の開業して3年間を簡単に振り返りたいと思います。
2021年1月に税理士法人を退職して最初の3ヶ月はホームページを作成する等の開業準備をし、4月1日より本格的に活動しはじめました。
最初の頃は、コロナの支援金や補助金業務、資産税業務などのスポット業務を受注し、空いた時間を税理士会の支部活動に充てて生計を立てていました。
やがて個人事業主や法人の税務顧問の業務を受注し、現在の売上構成はストックビジネスの税務顧問業が6割、資産税業務等のスポット業務が3.5割、支部活動が0.5割といったところです。
この3年間で売上も順調に伸び、自己資金を十分に蓄えることができましたので、個人的には「開業して3年間」を無事に生き残ることができたと実感しています。
今後はメニュー表の価格の改定や引き続きブログで自分の事業や値付けに対する考えを発信して営業の入り口を狭くしをして「時間」を確保し、契約して頂いたお客さまに品質の高いサービスを提供できるように取り組んでいきたいと思います。
ひとり税理士スタイルを今後も継続する方針
3年間で私が他の事務所から引き継いだ顧問先さまからの要望で特に多かったものは以下の3つです。
⑴有資格者に担当して欲しい。(「税理士に報酬を支払っているのに、担当は無資格スタッフで税理士と話す機会がない。何かおかしくない?」と感じるお客さまが近年増加しています。)
⑵税務や経営、資金繰りに関する相談については、なるべく迅速に対応してほしい。
⑶クラウド会計を利用するなどして経理体制の構築・効率化のサポートをしてほしい。
この3つの要望をクリアするには、従来の「事務所経営は税理士、現場担当者は資格のないスタッフ」の事務所スタイルでは難しいかなと思います。⑴は言わずもがな、⑵についても資格のないスタッフは税務相談を直接受けることは税理士法(法律違反行為)に抵触する恐れがあり、スタッフを通じて有資格者が回答するやり方では時間ロスにつながります。
いっぽうでひとり税理士スタイルは、⑴~⑶の要望について対応しやすいかと思います。
ひとり税理士の場合には、税理士がお客さまを直接対応することになります。
お客さまの経理データの確認も、お客さまとの定期の打合せも、お客さまの質問対応も全て一人の税理士が対応することになりますので、お客さまの内情を深く知った状態で迅速に対応することが可能です。
また、ひとり税理士自身が、起業し、営業をし、経理をし(経理体制を構築し)、資金繰りに頭を使い、節税し、事業を回しているので、事業主目線でアドバイスすることも可能です。
注意をしないといけないのは、ひとり税理士の場合には担当できる業務に限度があるため、仕事を引き受けすぎると、⑵の迅速な対応が難しくなります。
受注の数とサービス品質のバランスをとりながら今後も「ひとり税理士スタイル」を貫こうと思います。
ブログの方針は「実体験」ベースであること
私がブログで記事を執筆する際に、何にこだわっているかというと、
「実体験の話や自分の考えを自分の言葉で書く」
ということです。
特に「実体験の話」を書くことにこだわりが強く、理由は、私自身が独立後に役立った情報がひとり税理士の先輩方の「実体験ベース」の情報だったからです。
実体験ベースの記事の執筆されたひとり税理士の先輩と私自身を比較し、「これはもしかして自分でも再現できるかも」という情報をもとに参考にして行動しました。(ひとり税理士の先輩方のブログの記事に勇気づけられました)
私も含め事業主は常に一定のリスクを背負っているため、良い意味で「現実主義者」の方が多いです。
「現実主義者」にとっては、ポエムや教科書のような理想論ではなく、自分の事業に役立つ「実体験ベース」の情報を好む傾向にあります。
今後も「実体験ベース」の記事を執筆し、私のブログの読者にとって役立つ情報を発信できればと思います。
-編集後記-
4月1日(月)の午後から2日(火)にかけて春休みをとりました。
滋賀県の雄琴で美味しい和食と温泉を楽しました。
こんにちは!
マラソン・バイク・フルートをこよなく愛する
京都府長岡京市在住の税理士の丹尾 淳史(にお あつし)です。
「士業は開業して3年以内に廃業しないこと」が最初の大きな壁となりますが、その壁を無事クリアすることができました。
今回はその雑感です。