念のため、管理人は簿記論、財務諸表論、法人税法、消費税法をTACで、相続税法を大原で合格しています。
前回までの記事☕
本試験当日から逆算する
まずはおさらいです。
理論における本試験当日の理想の状態とは、合格レベルの状態。(合格レベル参照)
理想の状態とは、以下の通りとなります。
次に本試験当日の理想の状態に到達するための各時点ごとの理論レベルです。
下記理論レベル指標の参考にして頂ければと思います。
(年間スケジュールと勉強時間の確保も参考)
✒GWの前日(1月~4月)
A、Bは(必ず1回は真剣に)暗記、Cもできれば暗記又は要約して作文できるレベルの状態。すべて理論1題ごとに真剣に向き合ったという事実作ります。
✒GW最終日(GW期間)
GWに突入するまでに直前期の答練の出題理論の範囲が配布されるので、直前期の第1回目の答練の範囲から順に再暗記をしていきましょう。直前期1回目の答練の理論の範囲は再暗記できている状態。
✒本試験前日(5月~8月)
完成形は「理論の合格レベル」の頭の中の状態。
まずは、次回の答練の出題範囲の理論を優先して再暗記しましょう。答練で点がとれないとへこむので…。
この期間中に再暗記した理論は回すことで記憶を維持。
私の場合、月曜日が答練の日、木曜日が講義の日だったので、木曜日(夜)~月曜日(昼)までは次回答練の出題範囲を再暗記、月曜日(夜)~木曜日(昼)までは今まで覚えた理論を回していました。
また、直前期から税制改正理論を暗記する必要があります。税制改正理論は本試験で問われる可能性が高いです。専門学校のランク付けを信じてA,Bランクのものは出来る限り精度を高めて暗記しましょう。(Cは要点を作文できるレベル)
具体的な暗記方法
それでは具体的な暗記方法です。
暗記するにあたり、理論集にマーカーしたり書き込んだりする人もあれば、理論集には一切書き込まない人もいます。(私は前者。)
暗記方法は、人によって千差万別なのであくまで参考にしてください。
自分にあった暗記方法を探すことが大切です。
私の暗記方法は以下の通りとなります。
STEP1 まずは目次からチェック。暗記すべき理論のテーマをチェック。
STEP2 暗記すべき理論の趣旨を理論テキストでチェック。
STEP3 理論すべきテーマの柱を暗記。その後、各柱の内容を理解しながら暗記作業をする。
具体的に説明します。
今回は、相続税法の「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」の暗記を例にとってみます。
STEP1
相続税法は大きく8つのテーマが存在します。
今回は「課税価格」のテーマのうちの理論で、相続税の課税価格計算の理論であることを意識します。
STEP2
暗記すべき理論の制度や趣旨を「理論テキスト」でさっと確認します。
今回の理論は、「相続人等の生活基盤の維持のため」につくられた規定。納税者有利の規定です。
納税者有利の規定なので、「申告要件もありそうだなあ。」と推測しとくとよいです。
STEP3
まずは、理論の柱の暗記をします。
例にとると…
“[1]内容の柱”をみて、「適用要件と課税価格の計算方法が記載されてるなあ」とざっと確認。
“[2]申告要件の柱”をみて、「納税者有利の規定なのでやはり申告要件あるなあ」とざっと確認。申告書の添付書類も理論テキストでチェック。(今回は「計算の明細書、遺言書又は遺産分割協議書、その他一定の書類」)チェックすることで記憶に刷り込ませる効果があります。
このように各柱に記載されている内容をおおまかに確認しながら、柱を先に暗記します。
次にいよいよ柱ごとの内容を暗記です。
私は暗記するときに以下の方針に従ってました。
✒主語・・・下線部をひき、文言のうえに“S(人)”と書き込む。
✒ピンクマーカー・・・期間や時点などの“時”を表す文言にマーク
✒黄色マーカー・・・前提条件の“場合,とき”、限定条件の“限る”等にマーク。
✒青マーカー・・・除外規定の“除く”等にマーク
色分けをすることで内容の構成を分析します。
いつの時点なのか、どこまでの文章が適用要件なのか、除外規定があるけど何のために設けたのか、色分けした箇所ごとに分析をしながら記憶に刷り込ませます。
その柱の内容の記憶の刷り込みが完了すると、文章をハガキで隠して、暗記の状況をチェック。
暗記が漏れている場合には、その文言の上に鉛筆で●印をつけて再度暗記します。
ひとつの柱が終わると、次の柱の内容を暗記していきます。
各柱ごとに真剣に向き合いましょう。
1月~4月は理論超重視で!
計算は答練とトレーニング問題を復習して解き直しを繰り返すと本試験までに合格者レベルに到達することが可能です。
ただ、理論についてはそんなに簡単にはいきません。
直前期に焦って理論を暗記しても、暗記の精度が落ちてしまい合格からは遠ざかると思います。
理論を攻略するには、こころが落ち着いた状態のときに1題ごとに真剣に向き合うことが大切です。
働きながら税理士試験を挑戦する人は、専念受験生より“時間”がありません。
だからこそ1月から“理論”と真剣向き合い、暗記することを習慣化して欲しいと思います。
直前期に“少しゆとり”がもてるように、1月~4月の期間を大切に使いましょう
そして自信を持つことも大切です。
専念受験生が勉強だけしている期間中も、兼任受験生は実務上で経験を培っています。この期間一番成長しているのは兼任受験生なので、そのことにしっかりと誇りを持ちましょう。
次回の投稿は2月7日(月)を予定
-編集後記-
昨日、Googleアドセンスの自動広告の合格を通知を頂きました。
ただ広告設定するのにWord pressのディスクリプションにテキスト挿入など慣れていないことに苦戦(>_<)
なんとか完了しました。
✒頭の中の状態
頭の中にサブノート(理論マスター)が丸々1冊入っているような状態。書きたい理論の柱の内容について、目次からテーマ→理論項目→柱の順にページごとの記載内容を画像でイメージできること。
✒理論精度
✓ランクA:すべて暗記。1語1句レベル。精度を重視。
✓ランクB:すべて暗記。ランクA程ではないが、できる限り精度を高める。
✓ランクC:ランクA・Bの理論に絡めて出題される可能性があるもの暗記。それ以外は要約して書けるように訓練。