仮に独立ライフをやめたときに、他に食べていける道はあるのか?
他に食べていける道、いわゆるセーフティネットを知ることも独立ライフを楽しむうえで大切なことです。
後継者探しをしている会計事務所もあれば、会計事務所を引き継きたい税理士もいる
税務通信を読んでいたときにある広告が目に入りました。
広告の内容は、
「後継者探しをしている会計事務所」と「会計事務所を引き継ぎたい税理士」をマッチングするサービスを提供しているというもの。
以前、国内のある大手の税理士法人が、後継者のいない会計事務所を事業譲渡でどんどん吸収し拡大しているという話を聞いたことはありましたが、大手税理士法人への譲渡ではなく内部や外部から後継者を探して育成をし、事務所と従業員の引継きをしたいといった需要もあるのかと広告をみながら推察しました。
ただ、後継者にとって100%美味しい話というのはなく、紹介会社に仲介手数料を支払ったり、一定の期間は先代の先生に対し売上の何割(2割~3割)かをロイヤリティとして支払うことになるのかなとも推察しています。
仮にひとり税理士の独立ライフをやめた後もいくつかの道はある
仮にひとり税理士の独立ライフをやめた後も、いくつかの道はありそうです。
一つ目は前節で説明したように、後継者探しをしている会計事務所の後継者となることです。
会計事務所からすれば、内部のスタッフの誰かが税理士資格を取得し後継者になったほうが内部の事情に詳しく従業員と顔見知りのため望ましいものと思いますが、私のようにひとりでネット営業と対面営業を駆使しながら自分で販路を拡大する税理士も事務所の後継者として少なからず需要はあるのかなと思います。
二つ目は、勤務税理士となって別の税理士の誰かに雇われるという選択です。
私自身、通常の税務顧問サービスに加えて、資産税や事業承継コンサルティング、補助金等の認定支援機関業務も実務でこなしているため、性格に難ありと判断されなければ、それなりに需要があるのかなと思います。
どちらの方法も現在の独立ライフと比べて、時間的・空間的に拘束され、(内部の)対人関係の面倒ごとに直面しそうですが、食べるには困らない生活は送れるかなと思います。
セーフティネットを知ったうえで安心してひとり税理士の独立ライフを楽しもう
私自身、今のひとり税理士の独立ライフが気に入っています。
なんといっても自由な生き方ができること、ひとりのため内部に対人関係に悩まされず、お客さまに全力集中できるという点がいいです。
また、税理士業界全体の品質を向上させるためには、税理士の有資格者が直接対応し、お客さまの悩み・不安を迅速に対応する必要があり、ひとり税理士の独立ライフはそれを効率的に実現化することができます。(従来の税理士有資格者が事務所経営、無資格スタッフが顧客対応のスタイルでは税理士法の制約もあり、迅速な対応が難しいというのが私の考え。)
万が一、ひとり税理士の独立ライフが終焉したとしても、我慢は必要ですが前節の方法で食べていける可能性は高いです。
セーフティネットを知り安心できるからこそ、ひとり税理士の独立ライフを続けることに集中できます。
ひとり税理士の独立ライフを続けるためには、自己資金の残高を増やし続けることも大切ですが、何よりひとり税理士の事業活動を楽しむことです。
試行錯誤をして、時には運や感に頼って営業活動し、お客さまの話を聴き、お客さまの要望に応じたサービスを提供し、お客さまに喜んでもらい対価を得る。
これを反復継続していると、徐々に事業が育み、人が人を呼ぶかのように新しい人が自分のところへ引き寄せられ、更に事業が育む。(新しい人と関わる度に税理士とは別の世界の知見を獲得できるのも醍醐味)
このサイクルを回すことでひとり税理士の独立ライフを長く続けることができると私は思います。
楽しもう!独立ライフ!!
■編集後記
資産税のセミナー資料の作成
法人申告のみプラン
夕方はポイント練習 400m×10本
1984年10月30日生まれ。滋賀県大津市生まれ。京都府長岡京市在住。ひとり税理士。相続や会社・フリーランスのための経理やお金を残すサポートが得意。前職は営業マン⇒製造(フォークリフトマン&夜勤塗装)⇒フリーター⇒税理士補助といろんな職種を経験。ビッグ4(現:デロイトトーマツ税理士法人)にも在籍。いい意味で税理士っぽくない税理士。趣味はランニング、バイク、フルート、風景写真。詳細はこちら
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