-100の状態をいきなり0や+の状態にもっていければベストですが、-100を-40、-40を-20、-20を0へと段階的に改善するのも税理士の立派な仕事です。
無申告案件の受注
昨年から無申告案件(無申告状態から期限後申告、次年度以降は期限内申告にもっていく案件)をいくつか受注しています。
税務申告は申告期限までに申告書を提出する必要がありますが、申告期限までに申告書が提出されておらず、そのまま放置されていることも…。
放置状態となった原因は様々ですが、
私は遭遇した案件では、
・会計から税務申告まで一式お願いしていた税理士さんが急に音信不通となった…
・法人設立から会計業務までの税理士以外の他士業にお願いし、法人設立までしてもらったが、その後の会計業務はしてもらえず申告期限を過ぎてしまった…
などが原因でした。
私(税理士)に期限後申告業務を依頼されるお客さまは、今は無申告状態だけど、本当は適切に申告・納税したいと前向きに方が多く、私もそのポジティブなお客さまの想いに応えるために受けた仕事については真摯に対応しています。
0の状態
中小企業の会計業務・税務について、私独自の指標があり、±でいう0の状態というのは主に以下の状態です。
・法人税法をベースとした中小企業会計要領(税務会計)に基づき適切に会計帳簿を作成している。
・消費税の課税区分を適切に処理している。
・適切に法人税申告書(決算書を含む)や消費税申告書を作成し期限内に申告・納付している。
・源泉徴収事務を適切にこなしている。
・年末調整業務や法定調書の作成業務を適切にこなしている
・必要に応じ各種届出書や申請書を提出している。
など主に上記5つの業務を適切にこなしている状態が0の状態です(+の状態とは上記5つの業務をクリアしていることを前提に更にリアルタイム経理を実現し、最新の会計データを利用して経営や資金繰りの改善、計画的に節税する状態。)
無申告案件の場合には、上記5つの多くをクリアできていない状態ケースが多いです。
仮に上記5つの全てクリアできていない状態を-100とした場合に、一気に0に持っていくのは至難の業。
それでも税理士の力で、
➀無申告の状態をまずは期限後申告の状態にもっていき、その後は各税目について期限内申告をするようにする。
②源泉徴収制度の概要を事業主さまに理解してもらい、源泉徴収事務に適切にこなす。
(以下略)・・・
などと、-100の状態を-40の状態に、-40の状態を-20の状態へと段階的に改善。
そしていずれ0の状態に持っていき、更には+の状態に持っていくことも税理士の立派な仕事だと私は考えます。
無申告でも前向きな事業主さまは応援したい
・無申告の状態でも平気な方
・税務署から連絡があるまでほうっておく
・申告内容が適切かどうかはどうでもよく、いざっとなったら税務署に相談して申告さえしてしまえば問題ない(税務署は申告書の提出の手伝いをするが、申告内容が適切かどうかその場では見ない。申告内容に誤りがあれば納税者の責任だが、その事実を知らず税務署に責任を押し付ける事業者など)
こういった事業主については私の出る幕はございませんし、私とは縁のない存在だと考えています。
いっぽうで、無申告案件の事業主さまのなかには、今は無申告だけど本当は期限内に申告・納税をして表道で胸を張って堂々歩きたいという方がおられ、こういった前向きな事業主さまの力に私はなりたいです。
「会計・税務業務は私が引き受けるので社長は安心して本業に専念してください」
「会計・税務の知識の幅を広げて頂くために全力でサポートします」 など
の言葉を発しながら社長の応援したいです。
また、事業を継続していくなかで、どうしても得手・不得手が生じます。
もし、会計・税務が不得手の場合には、是非税理士を頼ってください。
適切に申告に申告・納税したいという社長の要望を実現しつつ、会計・税務の視点から事業の発展に役立つ業務やアドバイスを提供します。
■編集後記
納税協会の税務相談
納税証明の代理、相続税業務など
夕方60分ランニング
1984年10月30日生まれ。滋賀県大津市生まれ。京都府長岡京市在住。ひとり税理士。相続や会社・フリーランスのための経理やお金を残すサポートが得意。前職は営業マン⇒製造(フォークリフトマン&夜勤塗装)⇒フリーター⇒税理士補助といろんな職種を経験。ビッグ4(現:デロイトトーマツ税理士法人)にも在籍。いい意味で税理士っぽくない税理士。趣味はランニング、バイク、フルート、風景写真。詳細はこちら
■相続・贈与・譲渡などの資産税サービス
■事業承継サービス
■会計・税務サービス
■税務調査・無申告対応サービス
■税務相談サービス
■「丹尾 淳史(にお あつし)」ってどんな税理士なの?