残業代ゼロ。残業しても残業時間を少なく申請。
このような無償奉仕はできれば避けたいですよね、
健康にも悪いし結構ストレスがかかります。
私の経験上、組織に身をおく以上この無償奉仕から逃れることは難しいかなと思います。
ただ、税理士の場合、独立開業をすることで無償奉仕から限りなく遠く距離を置くことが可能です。
税理士補助時代の個人申告の成果報酬はゼロ
税理士補助時代の確定申告時期の自分の心境はナイーブだったと思います。
顧問先の月次訪問に個人申告の仕事が上乗せられ、仕事量がただ単に増えるだけでした。
当時の事務所の給与体系は“基本給与(7万円程)+自分が担当する顧問契約の税理士報酬に30%乗じた金額+資格手当”(※残業代はなし)という体系で、個人申告を何件こなしても給与や賞与の支給額があがることはなかったです。
“税理士業界の給与水準よりうちの事務所が給与水準は高い”という考えが当時の事務所内に蔓延していたこともあり、“他所の事務所よりマシ”と無理やりに自分を納得させていましたが、やはり無償奉仕の犠牲となる補助スタッフは各々それなりの不満がたまっていたと思います。
当時は同僚と吞みながら「個人申告も税理士報酬の10%でも給与や賞与に加算してくれたら、皆はりきって個人申告の仕事をするのに!」と事務所に対して愚痴を言っていたと思います。
“無償奉仕”は多くものを犠牲にする!
「この仕事は将来必ず役に立つからお金を貰わなくてもやる価値はあるよ」
「うちの事務所は他の事務所より給与が高いから、これぐらいの仕事は残業代なしでやって当然」
「私たちには目指すべき理想がある。そんなちっぽけな目先のこと(無償奉仕)で文句を言うのは低レベルだ。壮大な理想を実現するためにみんなで力を合わせて頑張ろう!」
などの綺麗ごとを並べ立てて無償奉仕を強要する人達は令和の時代でも身近にそれなりにいるのではないかと思います。
でも、大体こういった綺麗ごとを並べる人間は、自分より恵まれた環境にいて自分が無償奉仕の犠牲にならないないように裏で体制を整えています。
“無償奉仕”による一番の犠牲は他人に自分の時間を奪われるということです。
その奪われた時間を自己投資にあてることで将来もっと“稼ぐ”ことができたかもしれません。
その奪われた時間を運動にあてることで今よりもっと健康的な身体を手に入れたことができたかもしれません。
奪われた時間を家族との時間に充てることで、今よりもっと幸せな生活を送れたかもしれません。
「自分のことばかり考えやがって」
と思われるかもしれませんが、まずは自分を大切にすること、自分を大切にできる人間は他人を大切にすることができます。
反対に自己犠牲精神いっぱいの自分自身を大切にしない人間は他人にも自己犠牲を強要する傾向があります。それって結果的に他人を大切にしていないことを早く気づくべきです。
“無償奉仕”の発生源からは距離を置く・近づかない、“無償奉仕”の仕事をやらざるをえなくなっても必要最低限の対応に留めくことが大切かなと思います。
誰かの犠牲で成り立つものは、どんなに綺麗ごとを並べ立ててたとしてもいずれ成り立たたくなり崩壊していくものです。
そんなもののために自分の貴重な時間を使うのはもったいないです。
独立開業すれば“無償奉仕”に悩まされる必要はない。
税理士業界で限定すると、無償奉仕から限りなく距離を置くには独立するのが一番の解決策だと思います。
“自分で仕事を受注し、自分で成果物を作成し、お客さまから報酬を頂く。(報酬は全部自分のもの)”
仕事の依頼を受けるも断るも自分次第。
商売の流れはシンプルですが、報酬が100%自分のものになる点も含めて一番仕事のモチベーションが上がりますし、報酬を頂く分お客さまの期待に応えよう、お客さまの期待以上の付加価値を提供しようと気持ちを熱くして頑張ることができます。
私の税理士補助時代の無償奉仕の姿勢ではここまでモチベーションをあげることはできません。
何度も言いますが、無償奉仕という誰かの犠牲で成り立つものは、どんなに綺麗ごとを並べ立ててたとしてもいずれ成り立たたくなり崩壊していくものです。
“無償奉仕”の犠牲にならないためにも、税理士資格をとって独立開業すること個人的にすすめます。
■編集後記
一日税理士業。
■運動は仕事
徒歩でクライアント訪問。
フルート練習。
1984年10月30日生まれ。滋賀県大津市生まれ。京都府長岡京市在住。ひとり税理士。相続や会社・フリーランスのための経理やお金を残すサポートが得意。前職は営業マン⇒製造(フォークリフトマン&夜勤塗装)⇒フリーター⇒税理士補助といろんな職種を経験。ビッグ4(現:デロイトトーマツ税理士法人)にも在籍。いい意味で税理士っぽくない税理士。趣味はランニング、バイク、フルート、風景写真。詳細はこちら
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