所得税申告の需要と税理士の実情
近年、所得税の確定申告を自分自身で実施する方が増えています。
会社員の方でも6箇所以上に自治体にふるさと納税をした、満期保険金を受け取った、副業をしている方なども基本はご自身で確定申告をしていると思います。
また、国税庁の確定申告書作成コーナーやクラウド会計などにより、会計や税金の知識がなくてもひととおりの確定申告書は作成できると思います。
こういった事情から「所得税の確定申告を自分自身でやる人が増加すると税理士の仕事はなくなるのでは?」という質問を受けることがありますが、
私の事務所では、毎年それなりに所得税の確定申告の依頼は頂いております。
例えば以下の内容の依頼を受けることあります。
・売上規模の大きい事業所得や不動産所得(例:売上高1,000万円〜2,000万円超)の所得税申告と消費税申告の依頼(法人成すべきかのアドバイスも受けることがあります。)
・売上規模が1,000万円以下の事業所得でも確定申告に時間を割くのがもったいないと考える個人事業主さまからの依頼(お金で「時間」を買うという考え方の事業主の方)
・暗号資産や海外の株式取引など特殊な取引をしている方からの依頼
・不動産の譲渡所得のご依頼(譲渡所得を小さくして税金費用を抑えることできるかのアドバイスも含む)
など。
いっぽうで、私を含む多くの税理士は税務顧問という普段から密接な関係を構築しているお客さまの存在があり、1月~3月の確定申告時期も税務顧問のお客さまとやりとりをしているため、スポットで確定申告を受注できる数に限りがあります。
なかには所得税申告の依頼は一切受けないという税理士もいます。
私も昨年は既存のお客さまと年内に問い合わせのあったお客さまからのご依頼は受けましたが、正月明け以降に問い合わせのあったものは、受注上限枠の都合上、丁重にお断りさせて頂きました。
依頼の多い時期は2つある
税理士に所得税申告の依頼をするのであれば、いつすべきか?
依頼が多い時期は主に2つあり、
1つ目は9月-12月の期間
2つ目は1月-3月の期間
です。
税理士は主に12月-5月が繁忙期、6月-11月は閑散期-通常期となるため、一つ目の期間のうち9月-11月は比較的余裕のある状態でお客さまの依頼を受けることができます。
1つ目の9月-12月の期間で受けた仕事にかかる見込みの工数を繁忙期の計画に組み込んでスケジュール調整するため、この期間中に依頼を頂く仕事は、依頼内容や採算性に問題なければ受けます。
2つ目は1月-3月の税理士にとって繁忙期の期間です。
確定申告時期などで確定申告の依頼が多いことは自然なことですが、この時期はすでにスケジュールが埋まっている税理士が多いです。
そのため、問い合わせの窓口を締めきっている税理士も多く、
その証拠に2月-3月のSNS等をみていると、
「税理士に確定申告の依頼をしたが断られてしまった。」
「頼める税理士がいない」
という税理士難民もでてきます。
税理士に依頼するなら年内がおすすめ
「所得税の確定申告を自分自身でやる人が増加すると税理士の仕事はなくなるのでは?」という問いかけに再び戻りますが、
税理士のなかでも
AIやChat GPT、確定申告ツールの進化はウェルカムで、なるべく多くの方に自分の確定申告は本人にやって頂き、税理士はより難易度の高い業務にリソースを割くべきという考え方の者も多く、
実は私もその1人です。
それでも前節で述べたような方々や
正しい経理をして「数字」に重点を置いて自分の事業を成長させたい、
税務調査があっても問題ない安心できる確定申告書を作成してほしい、
という事業主からの依頼は毎年一定数あります。
そして、私や多くの税理士もお客さまの依頼に応えたいと思っています。
そのためにも…。
もし、今年の確定申告を税理士に依頼してみようかなと検討されてる方がおられましたら、
9-12月の年内に依頼するのがおすすめです。
是非、ご参考ください。
対面で対応しているエリア(下記の地域以外でも対応可能です。)
■京都府
主に京都市、長岡京市、向日市、大山崎町、久御山町、亀岡市、南丹市、宇治市、木津川市、和束町など
■滋賀県
主に、大津市、草津市、栗東市、野洲市、東近江市、近江八幡市、高島市、彦根市、長浜市など
■大阪府
大阪市、高槻市、枚方市など
■兵庫県
宝塚市
オンラインで対応しているエリア
東京都、新潟県、和歌山県、香川県、岐阜県など
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にお あつし
こんにちは!
マラソン・バイク・フルートをこよなく愛する
税理士の丹尾 淳史(にお あつし)です。
所得税の確定申告を税理士に依頼するときのベストな時期
について綴ってみました。