不器用だけど努力家で自責の人に遭遇。
数年前に支部活動の税務相談会にて、ある相談者の方と遭遇。
その相談者の方との相談開始時刻は11:00からだったのですが、開始時刻になっても現れず。
10分程過ぎてトイレを行くついでに外の様子を見に。
そうすると若い男性の方が直立不動の姿勢で扉のそばに立っていました。
「もしかして相談者さんですか?」と尋ねると「そうです」と回答。
「もう開始時刻は過ぎていますよ。なぜ入室されないのですか?」と再度尋ねると
「案内係の方に準備が整ったら随時案内するのでここで待機してくださいと言われたので、案内があるまで待機していました」とのこと。
「予定時刻が過ぎたら案内係に確認してもいいのに。少し不器用の方かな?」と思い、税務相談を開始。
第一印象は「不器用な方」でしたが、税務相談の中でその相談者の方の印象ががらりと変わり、
自分の事業に係る税務も事前に自分なりに勉強し、わからないところだけでスポットで質問し、税理士(私)の回答をもとに理解を深めていくスタイルの方でした。
「自分の事業もしっかり分析されているし、かなり税務も勉強されている努力家の方だな。また言葉の端々に自責の念が感じとれる」
予定通りの終了時刻で終わっても良かったのですが、ついその相談者の方を応援したくなり、遅れた時間分、終了時刻を延長しました。
自分と似ているなと…
その相談者の方と話していると何だか自分に似ているなと感じました。
私も中学時代から10年間陸上競技を続けていたこともあり努力の習慣が身についてる人間ではあります。
社会人になったあとも陸上部時代の経験を応用し、会社の仕事、資格勉強、独立開業を努力を続けてきました。
ただし、不器用な部分もあり、会社員時代の社内での立ち振る舞いは下手くそで苦手でした。
独立前に3社経験しましたが、どれもお客さまからの印象は良かったほうだと思いますが、社内の印象や評価は良くなかったと思います。
組織内で出世する人は社内で立ち振る舞いも器用にこなせる方が多いと思いますが、私にはそのような能力は備わっていませんでした。
ただし、起業して組織の世界から飛び出せば、社内政治や社内評価の概念なく、自分の意思で事業の方針を決定できるため生きやすくなります。
「努力」「自責」はSNS上で嫌われ、リアルの世界では好かれる
独立後のビジネスの世界では、運の要素も強いですが、その運を手繰り寄せるには正しい方向に努力し続けることが大切です。
また、独立後はビジネスが成功しても失敗しても自己責任となります。
理由は、自分に意思決定権があるからです。(他人の意思に左右されないぶん、他人のせいにはできない。)
ただ、ここ最近「努力」や「自責」という概念はSNS上では批判される傾向にあるのかなと…。
「努力は大切」と1人が主張すると「努力できるかどうかは遺伝で決まる」「努力できる環境があることが幸運」「努力できる人間と努力できない人間に差をつける世の中は間違い」と10人が反論する。
「自責」は「自己責任論」「原因自分論」などの言葉に言いかえることもできますが、この言葉を1人が発すると「自己責任論が多くの人を苦しめた。」「実力も運のうちだから自己責任は間違い」と10人に反発されるでしょう。
しかし、リアルの世界ではまったく逆で、やはり努力家で自責の念が強い人ほど周りの人から応援されます。
税務相談で私の方の心を動かした相談者の方のように。
それ以外にも、銀行の融資を受けるときも、商工会で補助金の相談を受けるときも、取引先からも、真に信用できる同業者からも、家族や友人からも…、
自分の軸があり、自分の事業を論理的に分析し、努力家で、行動力があり、自責の念がある人ほど周りにの人からの協力を得やすいからです。
理由はビジネスは社会全体で回す必要はなく、特定の人間だけで十分に回すことができるからです。(あくまでミクロ的な視点ですが。もちろん社会全体で経済活動をするマクロ的視点も理解したうえで。)
努力できる人は努力できる人を巻き込みビジネスを回すことができます。(逆を言えば、努力しない、行動しない、他責思考の人を巻き込む必要はないということです。)
不器用な要素を吹き飛ばすぐらい努力し、自責の念を持って行動し続けましょう。
-編集後記-
午前中は法人決算と税務顧問業務。
午後から個人申告の製本お渡し。
夕方は花粉症対策で耳鼻科と薬局へ行きました。
確定申告が無事終えたのでステーキ肉を購入し美味しく料理しました。
-最近みた夢-
なし。最近夢は見てないです。
こんにちは!
マラソン・バイク・フルートをこよなく愛する
京都府長岡京市在住の税理士の丹尾 淳史(にお あつし)です。
今回は、不器用だけど真面目な人には心を動かされる、ことについて整理しました。