大企業の「なんでもできる。」に恐れおののく
ひとり社長で事業活動をしていると大企業から営業を受けることがあります。
税理士でいうと金融機関、生命保険会社、住宅メーカーなど。
事業規模が最小のひとり社長に対し、相手は従業員が何千・何万人の大企業。
大企業のよくある営業の売り文句は、「ワンストップ型の総合ソリューションサービス」
お客さまから何かご依頼があれば、大企業内のリソースを駆使してどんな依頼でも対応できますというもの。お客さまは大企業に依頼でしておけば何事も全て解決できるという…。
こういいった話をきくと「大企業はすごいな!と思いつつ、下手したら自分が提供しているサービスや顧客層も大企業に乗っ取られるのではないか!」という不安に狩られることがあります。
ただ、時間が経って振り返ってみると、
ひとり社長はひとり社長なりの強みを活かせば、大企業の脅威に恐れる必要はないという結論に至ることとなります。
ひとり社長が突くべき大企業の弱点
ひとり社長にとって大企業は脅威的な存在ですが、それでも弱点があります。
以下は私が考える大企業の弱点です。
一つ目は、大企業は窓口にはなれるが全てのサービスを自社のみで提供できるわけではない。
ということです。
大企業の事業会社だからといって、個人の紛争性のある案件における具体的な法律相談ができるわけではありません。このような法律相談ができるのは弁護士だけです。
大企業の事業会社でも資格を持っていなかったり、資格を持った社員がいたとしても独立してその業を生業にしてないと提供できないサービスが世の中にたくさんあります。
言い換えれば、その資格をもち、かつ、独立して生業にしていれば、事業規模が最小なひとり社長でもそのサービスを提供することができます。
総合ソリューションをうたう大企業は、依頼者の窓口となって中抜き(仲介手数料)をしながら専門家にスポットで外注するという商流をつくるのが目的です。
二つ目は、大企業はコストがかかるゆえに提供するサービス価格が高いということです。
大企業は従業員を多く抱え、駅前などの立地の良い場所に建物を所有・賃貸している、福利厚生も充実しているぶんコストの負担が大きいです。これらの自社のコストがサービス価格に反映されるため、大企業のサービス価格が高い傾向にあります。
例えば地方銀行の遺産整理業務。
この遺産整理業務は、遺産分割協議書作成に必要な戸籍等の収集、相続人関係図の作成、相続財産の評価資料の収集して財産目録を作成することを主とする業務ですが、地方銀行に依頼すると最低110万円程の報酬を支払うことになります。
いっぽうで、ひとり社長の多い士業に頼むと遺産整理業務に係るコストをかなり大きく圧縮することができます。
例えば、税理士でいうと相続税の申告業務というのありますが、相続税の申告業務の過程で必ず戸籍等の収集、相続人関係図の作成、財産目録や遺産分割協議書を作成をする必要があり、税理士にとって銀行が提供する遺産整理業務業務は相続税の申告業務のほんの一部に過ぎず、税理士が遺産整理業務部分で報酬を請求したとしても10万円〜20万円が相場となります。
このように、ひとり社長は事業活動に係るコストを抑えることができるのでリーズナブルな価格でサービスを提供することができます。
三つ目は、主にサービス業での話となりますが、大企業もひとり社長も結局はお客さまを接客する担当者の実力によるところが大きいということです。(もちろん全てのサービス業というわけではございませんが…。)
大企業が何千人・何万人抱えようと1人のお客さまに充てる担当の数は1人〜3人ぐらいではないでしょうか?(機械メーカー東証1部上場の営業、日本最大の税理士法人の社員をしていた私の経験による)
1人に何人もの従業員を充てていては、いくら大企業であろうと採算はとれません。
ゆえに事業規模が最小のひとり社長でもその大企業の担当者の数人に勝てばよいので、勝率はあがります。
大企業を集団一体でみるのではなく、集団を構成する個に分解して、ひとり社長はその個と戦うと考えれば、大企業を恐れる必要はないです。
大企業は気にせず自分の強みを意識し磨き続けることが大切
前節で大企業の弱点みたいな話をしましたが、ひとり社長は大企業の存在をあまり気にする必要はないかと思います。
それよりもひとり社長の強みを意識し、徹底的に磨き続けましょう!
私が思うひとり社長の強みは以下の通り。
・裁量権が自分にあり、迅速な意思決定ができるため、お客さまのリアルタイムな要望の変化に瞬時に、かつ、柔軟に対応することができる。
・担当するのはひとり社長である自分であり、担当者はコロコロ変わらない。(契約がある限り、ずっと自分。)
・仕事の経験値は全て自分に蓄積される。
・勉強したことや新しく手に入れたスキルをすぐに仕事で実践することができる。
そしてひとり社長の最も強い武器
・お客さまにサービスを提供することで、お客さまの感謝のこころを100%自分で受けることができ、報酬も100%自分の手にすることができる。
だから、ひとり社長は仕事が好きになる人が多い、
ということです。
なんだかんだ自分の仕事を心の底から好きと思っている人は強いですよね。
ひとり社長の強みは磨き続けましょう。
そして自分が思うひとり社長の強みを整理し、是非発信してください。
発信することで、その情報をみた他のひとり社長の方のモチベーションアップにもつながりますし、まずはひとり社長になって事業活動をしようという人に勇気を与えることができますので。
是非、ご参考ください。
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にお あつし
こんにちは!
マラソン・バイク・フルートをこよなく愛する
税理士の丹尾 淳史(にお あつし)です。
今回は最近お客さまから頂いた言葉で嬉しくなったもの
について綴ってみました。