私の事業の経理を例にとり、リアルタイム経理の実態とその改善案についてまとめてみました。
リアルタイムに行う経理、月1回に行う経理
私の事業の会計を例にとってリアルタイムに行う経理、月1に行う経理に区分してみました。
■リアルタイムに行う経理
〇売上高の計上
→自社請求書発行と同時に掛売上計上を自動で経理(会計ソフト内の請求書発行)
〇預金取引(掛売上の入金、家賃、通信費、水道光熱費などの経費の支払)
→会計ソフトとインターネットバンキングを同期して明細を取り込み自動で経理
〇現金取引(電車代、交際費、会議費などの経費の支払)
→領収書をもらった後にスマホ撮影して画像解析(OCR機能)して経理
■月1回に行う経理
クレジットカード取引(交際費、会議費、消耗品費などの経費の支払い)
→各々のクレジットカード会社のサイトからCSVデータを入手して所定のExcelシートに張付・加工。その後、そのExcelワークシートを会計ソフトに取り込
といった感じです。翌月の1日に行うと決めており、その月の1日には前月分の経理が全て終えることになります。
その会計データをもとに税金試算と預金残高をチェック
前節でお伝えしたとおり、私の現状のリアルタイム経理では、毎月1日には前月までの経理は全て終えた状態になっています。
その出来上がった試算表をもとに税金試算。(毎月実施)
私の場合にはExcelで税金試算シートを作成していますので、試算表から売上高や税引前利益(控除前所得)をシートに引っ張って税金試算をしています。(会計ソフトの税金試算機能は使用しません)
そして税金を支払後の預金残高を試算。
税金と預金残高の両方をチェックしながら(節税対策も考慮しながら)備品や広告宣伝、営業活動等の投資計画をたて年末までに実行しています。(別途、ふるさと納税も計画・実行)
リアルタイム経理に更に磨きをかけるには。
現時点でもある程度のリアルタイム経理を実現できており、事業の業績や税金、将来の税金支払後のキャッシュ残高もリアルタイムで把握している状態です。
ただ、それでもまだ改善の余地があると考えています。
それは月1回に行うクレジットカードの経理処理。
CSVデータの入手やExcelシートの加工、そして領収書や請求書等との突合等により30分~1時間は時間を要しています。
一般的な解決策としてはクレジットカードも預金(ネットバンキング)と同じように同期して自動で経理をすればよいのですが、私の利用しているクレジットカードは同期の対象外のためそれはできず…。(会計処理の効率化よりもそのクレジットカードのポイントや特典を優先した結果。)
考えているのは現金取引と同じようにクレジットカード決済の領収書等をスマホで撮影し都度、「経費×××/未払金×××」と経理する方法。
この方法を実現できれば毎月1日にまとめて行うクレジットカード取引の経理処理をする必要がなくなるのと、スマホ撮影の都度、領収書は画像データとしてクラウド上に保管され、かつ、一定の手続きを行えば画像が修正できなくなるため、領収書の原紙を廃棄することも可能となります。(電子帳簿保存法のスキャナ保存制度に対応)
領収書の原紙を廃棄することに躊躇する事業者(私もその一人)は多いと思いますが、リアルタイム会計をもう一段レベルアップするために、挑戦する価値はあります。
■編集後記
1日税理士業。
久しぶりに晴れましたね。
今日はランニングしてリフレッシュします。
1984年10月30日生まれ。滋賀県大津市生まれ。京都府長岡京市在住。ひとり税理士。相続や会社・フリーランスのための経理やお金を残すサポートが得意。前職は営業マン⇒製造(フォークリフトマン&夜勤塗装)⇒フリーター⇒税理士補助といろんな職種を経験。ビッグ4(現:デロイトトーマツ税理士法人)にも在籍。いい意味で税理士っぽくない税理士。趣味はランニング、バイク、フルート、風景写真。詳細はこちら
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