事業者、フリーランス、副業をしている人などで、会計ソフトを導入していない方は意外と多いのでないでしょうか？
私は会計ソフトの回し者ではありませんが、税理士目線で事業を継続・成長するにあたり会計ソフトの導入は必須かなと考えています。
その理由について綴ってみました。
電子帳簿法、インボイス制度の対応に向けて会計ソフトを導入を検討している人は多い
税務相談で電子帳簿法やインボイス制度の対応について聞かれることが多くなってきましたが、その際に（まだ会計ソフトを導入していない方から）会計ソフトを導入すべきか併せて質問されることがあります。
私自身、会計ソフト内の機能で電子帳簿法やインボイス制度についてほぼ対応できると考えていますので会計ソフトの導入を奨めるようにしています。
ただ、会計ソフトの費用の話をすると、急に会計ソフトの導入を躊躇（ちゅうちょ）され、「やっぱり今のままExcelで管理します」と現状維持の保つ方が意外と多いという印象です。
Excelで経理するのは危険
Excelで経理するメリットは
➀会計ソフト代がかからないこと
②簿記を体系的に理解できること（言い換えれば簿記の知識がないと関数がくめない、算式のエラーが生じてもそれをエラーと認識できない）
だと思いますが、そのメリットをはるかに凌ぐリスクがあると考えております。
そのリスクは「Excelの関数エラーにより複式簿記の要件を満たさなくなる可能性を常に抱えていること」です。
複式簿記の要件を満たすには、取引を「資産」、「負債」、「資本」、「収入」、「費用」に区分して経理する必要があり、複数（少なくても20帳面ぐらい）の帳面を100％完全に連携させる必要がありますが、Excelで経理している場合には関数エラーにより1つでも連携できないと、複式簿記の要件を満たさないことになります。
複式簿記の要件を満たさないと、事業の業績を適切に把握できなくなる、税制上のメリット（青色申告の特別控除、各種税額控除など）も適用できなくなるなど税金の負担も多くなります。（税務調査で指摘された場合、罰金的な税金も支払うことになります。）
上記の理由から私はExcelでの経理には否定的です。
会計ソフト代(2万円～5万円)は、高い、安い？
会計ソフトの相場について、私の感覚ですがデスクトップ型の買い切り商品で3万円～5万円、クラウド会計の年間利用料が2万円～3万円ぐらいかなと思います。（IT導入補助金をを活用すれば更に費用を抑えることができます。）
この会計ソフト代を高いと思うか、安いと思うかで、とるべき行動は変わると思いますが、私は安いと考えています。
会計ソフト代の導入により電子帳簿法や消費税インボイス制度、複式簿記の要件などについては安心して対応することができます。
また、会計ソフトには、その機能内に請求書や見積書、領収書の発行機能があり、これらの書類を発行することで自動で経理することが可能となっております。
会計ソフトを使いこなすことで経理に割く時間を大幅に削減することができ、その余った時間を稼ぐ時間やプライベートの時間に充てることで、金銭面や精神面においてトータルで豊かなになるものと私は思います。
そういった意味で、私は会計ソフトの費用対効果は大きく、会計ソフトの費用は安いという認識です。
事業を継続していると、いつかは「お金」＞「時間」から、「お金」＜「時間」と考えるタイミングがやってきます。
会計ソフトはそのタイミングを早めてくれるとものだと思うますし、「お金」＜「時間」と考えるタイミングがきたときに改めて会計ソフトを導入して良かったなと感じることができると思います。
以上の理由により、会計ソフトの導入を私は推奨しております。
■編集後記
午前中は音楽教室でフルート練習。午後から実家で決算作業。
夕方ランニングします。
1984年10月30日生まれ。滋賀県大津市生まれ。京都府長岡京市在住。ひとり税理士。相続や会社・フリーランスのための経理やお金を残すサポートが得意。前職は営業マン⇒製造（フォークリフトマン＆夜勤塗装)⇒フリーター⇒税理士補助といろんな職種を経験。ビッグ4(現：デロイトトーマツ税理士法人)にも在籍。いい意味で税理士っぽくない税理士。趣味はランニング、バイク、フルート、風景写真。詳細はこちら
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