【ひとり税理士】共同経営に切り替えるか?ひとり税理士スタイルを貫くか?

個性を大切に NikonD780 AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G
個性を大切に NikonD780 AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G

ひとり税理士をしていると共同経営や税理士法人の設立の誘いを受けることがあります。

そのことについて今の私の思いを綴りました。

独立後の共同経営の誘い

ひとり税理士をしていると従業員を雇っている税理士の先輩から共同経営の誘いを受けることがあります。(私の場合には独立から現在に至るまでそれぞれ別の先生から5回程ありました。)

「うちの税理士事務所に来ないか、ある程度の給与は保障するよ」

「税理士法人を一緒に立ち上げて税理士法人を経営しないか」

「税理士ひとりだと限界があるが、2人だと組織のマンパワーが発揮できる」

など

色々な諸先輩から誘って頂きましたが今のところ全てお断りします。

私の個人的な考えですが、ひとり税理士は、

・全てひとりで仕事をこなしているため会計・税務の判断・検証の機会が多く一般的な税理士業務は平均以上にこなせる。

・一般的な税理士業務とは別に秀でた能力をもっている(IT・効率化に強い、資産税・事業承継に強い、国際税務に強い 等)

・自分で営業する必要があるため行動力がある

などの特徴をもつ人が多く、事務所経営を強化したい税理士であれば右腕として欲しい存在かなと思います。

おそらくひとり税理士の方は私のように既にこのようなお誘いを経験をされた方も多いと思いますし、これから経験される方も多いと思います。

共同経営後の自分の姿を想像してみる

仮にその誘いを受け共同経営をした自分の姿を想像してみます。

私がその組織のトップにいる姿は想像できず、トップは私を共同経営に誘った税理士で私はその税理士の下のいわゆる番頭役になっているのかなと思います。

トップは支部活動やお客さんや同業者の接待・ゴルフ、経営者セミナー等に専念、たまに事務所に顔を出すぐらい。

番頭役の私はというと毎日満員電車に揺られ事務所に出勤。

従業員さんの管理、従業員さんが作成した大量の申告書・決算書のチェック、既存の顧問先への定期訪問、会計ソフトの会社や銀行、保険会社との打合せでスケジュールぎっしり。

従業員さんの不満を肌で感じる。

毎月それなりの給与が入ってくるも深夜遅くまで事務所で仕事。

毎日終電の電車で帰宅。家は帰って夕飯食べて寝るだけの場所。

少しネガティブですがこんな自分の姿を想像しています。

「みんな辛いことに耐えて働いている。自分はそれなりの給与をもらってるから他の人よりましだ。だから自分も辛いことに耐えてなくては…」というネガティブな感情がこころを支配するのかなと思います。

ひとり税理士の生き方を超える価値を見出せない

私は独立開業後はひとり税理士というスタイルで自由に税理士業をやらせてもらっています。

仕事量については税理士業務だと勤務時代の7割程ですが、そこに営業活動を加えると全体的にはちょっと増えたかなという印象です。(そのため、そこそこ忙しい生活を送っています。)

ただし勤務時代とは違い、仕事のスタート時刻や終了時刻は自分で決めれますし(最近だと7:00~17:00)、就業中にランニングやフルート練習など趣味の時間をはさむことも可能、仕事の種類にもよりますが働く場所も自由に決めることができます。(満員電車に揺られることもありません。)

また、どんな仕事をしたいのか(したくないのか)、どんなお客さまと付き合いたいのか(付き合いたくないのか)も全て自分の裁量で決めることができます。

いっぽうで年収については読めない部分が多く、今年はかなりの額を稼いだとしても来年同じぐらい稼げるかは未知数で年収が下がるリスクもあります。

ただし、そのリスクを抱えるからこそ、そのリスクを解消するために営業活動や広告宣伝活動の中で様々な実験と検証を繰り返仕事を採るチャレンジを継続できるのものと思います。(何よりも中途半端な安定に満足し行動力が削がれることこそが最大のリスクかなと)

それに自分の事業を育てることは本当に楽しいです。

また、ひとりで仕事をしているからといって相談相手がいないわけではなく、むしろ気が合う同じひとり税理士の仲間に相談したり、相談を受けたりしてお互い刺激し合っています。

狭い見方かもしれませんが、現時点では共同経営においては、ひとり税理士の生き方を超える価値を見出していない、むしろひとり税理士の良さを再認識としたいうのが私の本音です。


プロフィール

相続・贈与・譲渡などの資産税サービス

事業承継サービス

会計・税務サービス

税務調査等サービス

税務相談サービス


■編集後記

午前中はお客さまと打合せ

午後過ぎに別のお客さまと司法書士の先生と私で打合せ。

その後は補助金業務。

右足の張りに違和感があるため本日はランニングから筋トレに切替え

税理士 丹尾淳史
税理士 丹尾淳史

1984年10月30日生まれ。滋賀県大津市生まれ。京都府長岡京市在住。ひとり税理士。相続や会社・フリーランスのための経理やお金を残すサポートが得意。前職は営業マン⇒製造(フォークリフトマン&夜勤塗装)⇒フリーター⇒税理士補助といろんな職種を経験。ビッグ4(現:デロイトトーマツ税理士法人)にも在籍。いい意味で税理士っぽくない税理士。趣味はランニング、バイク、フルート、風景写真。詳細はこちら

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