そもそも帳簿を作成していない。どんぶり勘定で申告。
私のお客さまを含め、ある一定以上の売上規模の事業主は商売をしていると必ず会計帳簿をつけるというのが当たり前という認識だと思いますが、実は会計帳簿を作成せずに確定申告をしている事業主もこの世に多数存在します。
期中の会計帳簿を作成せずに、いきなり決算書や確定申告書を作成している事業主がそれに該当しますが、その事業主がいくら証憑書類(通帳や領収書、請求書など)をもとに決算書や確定申告書を作成したと言い張っても期中の会計帳簿を作成していない場合には、適切な申告をしたと主張することはできません。(課税当局側は会計帳簿を作成しなければ適切な納税額を算定できないという考え。)
なかには証憑書類すらまったく見ずにどんぶり勘定、でたらめな数値を決算書や確定申告書に記載して確定申告をしている事業主も存在します。
課税当局はAIを活用したデータ分析も導入しており、その事業主の預金通帳や取引先データを収集し推計した金額と事業主が提出した申告内容に大きな乖離があると税務調査の対象になりやすいです。
期中の会計帳簿は必ず作成しましょう。
貸借対照表の勘定科目がマイナス残高
決算書には決算日時点の資産と負債の状態を示す貸借対照表というものがありますが、貸借対照表上の資産と負債の勘定科目は貸倒引当金、減価償却累計額などの特定の勘定科目を除き、残高がマイナスになることはありません。
例えば、現金残高がマイナスになることはありません。現金残高がマイナスになっていると課税当局側からプライベート支出も経費に入れているから現金残高がマイナスになっているのでは?と疑われる可能性があります。
固定資産、例を挙げると車両運搬具の残高のマイナスになることはありません。車両運搬具の残高がマイナスになっている課税当局側から減価償却を過大に計上しているのでは?固定資産全体の減価償却が適切に計算されていないのでは?と疑われる可能性があります。
また、昔に比べて貸借対照表のマイナス残高の傾向が増加しております。
おそらく会計ソフト会社の「この会計ソフトを使えば簿記知識がなくても便利で簡単に確定申告できます!」という広告を信じきってしまい、事業主自身が会計ソフトの自動経理で出来上がった会計帳簿や確定申告の内容を確認していない、その内容が適切かどうか理解していないということが原因かと思います。
会社会社も、事業主のそのような現象になることは百も承知で免責事項を設定しています。
会計ソフトは作成サポートツールです。
必ず事業者本人が会計帳簿や確定申告の内容を確認し、適切に会計処理されているか判断することが大切です。
対策は会計の原則に戻ること
「会計の原則」という言葉を使用しましたが、やることはシンプルです。
会計帳簿は会計仕訳の集合体。
そして会計仕訳は原則、1取引に1仕訳を作成することになります。
会計仕訳には、1取引ごとに、
➀取引日付
②勘定科目
③取引先名
➃取引内容
⑤取引金額
⑥(消費税課税者の場合には)⑥消費税課税区分と消費税の税率
を記載することになります。
また、収入はもれずに計上し、経費はプライベート支出(家事費)は含めない。
この会計仕訳を一つ一つ積み重ねてようやく適切な数値の会計帳簿、決算書、適切な納税額を計算した確定申告書を作成することができます。
会計帳簿を作成しない、どんぶり勘定は脱税行為。
適切な会計仕訳を積み重ねて事業の業績を算定し、法律の範囲内で税金対策をするのは節税になります。
また、上記の記載した➀〜⑥は会計仕訳の内容は会計ソフトで自動経理することをおすすめしますが、会計帳簿の内容チェックは必ず事業主本人がする必要があります。
適切な会計仕訳、税務判断をし、適切な会計帳簿、確定申告書を作成し、適切な納税をしていれば、課税当局側の税務調査も怖がる必要もありません。
今回はここまでとなります。
対面で対応しているエリア(下記の地域以外でも対応可能です。)
■京都府
主に京都市、長岡京市、向日市、大山崎町、久御山町、亀岡市、南丹市、宇治市、木津川市、和束町など
■滋賀県
主に、大津市、草津市、栗東市、野洲市、東近江市、近江八幡市、高島市、彦根市、長浜市など
■大阪府
大阪市、高槻市、枚方市など
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にお あつし
こんにちは!
滋賀県大津市出身で京都府長岡京市に事務所を構える
税理士の丹尾 淳史(にお あつし)です。
個人事業主は法人よりも比較的売上規模が小さく納税額も小さいため税務調査に入られにくいという都市伝説を聴くこともありますが、私の肌感では最近、個人事業主も税務調査に入られることも頻繁に見聞きします。
税務調査のターゲットになりやすい事業主の特徴と対策を述べてみました。