経理のリアルタイム化ができていると、将来の業績予測がしやすく、将来に向けて行動をとることができます。
このことを私の実体験も交えながら紹介させて頂きます。
経理のリアルタイム化
税務顧問のお客さまの経理のリアルタイム化を支援させて頂いていることもあり、私自身も経理もリアルタイム化を続けています。
ここでいう経理のリアルタイム化とはどのレベルの状態をいうのか?
私を含むひとり社長のスモールビジネスについては、極端な話、明日、確定申告書を提出することになっても提出できる状態、自分の業績の経理を日々その日までに完了できる状態を指すのかなと思います。
私はクラウド会計のfreeeを使用してリアルタイム化を実現しています。
売上は、請求書発行した時点で自動機能より会計仕訳を計上、預金取引も毎日、銀行の取引データを会計ソフトに同期させて会計仕訳を計上、現金取引は領収書をもらったらその場でスマホアプリで領収書を画像データで読みこん会計仕訳を入力、クレジットカード取引は普段は毎月の支払額が確定の都度(月に1回)まとめて記帳しますが、確定していない状態だったとしてもその日までのデータを会計ソフトに取り込めるように環境を整えています。
その日の取引の経理は、その日に済ませる、
その日までの事業の業績をその日の夜までに把握できる状態、
これが経理のリアルタイム化です。
2022年度の業績予測と計画の比較
経理のリアルタイム化ができていると今期の業績予測や納税予測もしやすくなります。
私を含む個人事業者の場合、2022年の上半期(1月~6月)がもうすく終わろうとしています。
6月30日時点で、今年度末(12月31日)までの業績予測はできているでしょうか?
経理のリアルタイム化ができている人は、上半期(1月~6月)の実績をベースに下半期(7月~12月)の業績予測はできている人が多い傾向です。
もちろん私も今年度末までの業績予測はできています。(毎月、業績予測を更新しています)
私の場合、今年の計画は、最低ラインは勤務税理士時代の年収、目標額は勤務税理士時代の年収×1.7倍~2倍としています。
現時点で既契約の案件をしっかりこなせば今年度末までに目標額は達成すると見込んでいます。
このように緻密な業績予測できるのは経理のリアルタイム化ができているからです。
期中は経理を一切しない、経理作業を数か月分貯めこんでいる状態では、実績データではなく勘に頼ることになるため、業績予測の精度が落ちる、業績予測をしない傾向にあります。
経理のリアルタイム化して業績予測ができる状態にしましょう。
将来を見据えて行動する
経理のリアルタイム化により実績ベースをもとに業績予測ができていると、少し先の未来を意識して行動することができます。
前節の例にちなんで、例えば上半期の実績をみて今年度末までに目標額を見込めないのであれば、目標額が達成できるように下半期の営業方針を見直し営業活動にもっと時間を割きますし、既に目標額が達成できる見込みである場合には、翌年以降の仕事のための種まきを仕込むことができます。
私も今年は目標額を達成できる見込みであるため、7月以降は翌年を見据えて営業活動をするつもりです。(新たな売上の柱の構築、情報発信の見直しを主にする予定です。)
反対の立場で期中は経理を一切しない、確定申告時期にまとめて行う方はどうでしょうか?
私の知る限り、こういった方は確定申告の申告期限(翌年3月15日)まで過去の数字と闘っている傾向があり、確定申告期限を過ぎてようやくその年の計画をたてる人が多い印象です。
このように、経理のリアルタイム化ができている人と期中経理を一切しない人では見ている時間軸に差がでてきます。(感覚的にトータルで6~9か月以上の時間軸の差)
経理をリアルタイム化していつでも実績ベースによる緻密な業績予測を保てる状態にしましょう。
そうすれば、少し先の未来を見据えて行動をとることができるので、自分の事業も自然と育っていくと私は思います。
■編集後記
午前中はフルート教室。
午後から名刺作成、研修資料の作成。
夕方は旧友と呑み
1984年10月30日生まれ。滋賀県大津市生まれ。京都府長岡京市在住。ひとり税理士。相続や会社・フリーランスのための経理やお金を残すサポートが得意。前職は営業マン⇒製造(フォークリフトマン&夜勤塗装)⇒フリーター⇒税理士補助といろんな職種を経験。ビッグ4(現:デロイトトーマツ税理士法人)にも在籍。いい意味で税理士っぽくない税理士。趣味はランニング、バイク、フルート、風景写真。詳細はこちら
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