【税務調査】税務調査があったのにその後も定期的に税務調査を入られる事業主の特徴。

火消しは大切 in 馬籠宿 NikonD780 AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E
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勤務税理士時代、そして独立後もスポット業務で税務調査の依頼を受けていますが、税務調査後は課税当局からずっと音沙汰なし事業主と、その後も一定のサイクルで税務調査に入られる事業主がおられます。

今回は後者の事業主の特徴と自分の考えをまとめてみました。

税務手続が手続きに行われているか?

税務調査で何かしら指摘を受けた際、「今後は適切に申告します。」と反省の意を示し、課税当局と交渉の余地を残すことがあります。

課税当局は事業主の「今後は適切に申告します。」という言葉を調書に綴ります。

そして、税務調査後の各事業年度において、本当に申告等の税務手続きが適切に行われているかどうかチェックします。

個人事業主でいうと

➀所得税や消費税の申告書が適切な内容で申告期限までに申告・納付されているか?

②税務調査の対象年度と税務調査後の事業年度と比べて売上規模や利益率など著しく増減していないか?

③従業員の給与や外注、税理士等の士業の源泉所得税を適切に徴収し、期限までに納付しているか

など。

例えば、税務調査後の各事業年度について所得税や消費税の申告書を申告期限までに提出していないと、課税当局からは、事業主の「今後は適切に申告します。」の言葉はその場しのぎの言葉と判断され印象が悪くなります。(課税当局は性悪説で納税者を判断するため、減点はあっても加点はないと考えたほうがよいでしょう。)

「申告書を申告期限までに提出できない事業主は何年後かに税務調査に入れば、追徴できる可能性が高いし、(課税当局内の)ノルマ達成見込あり」とマークされ、一定のサイクルで税務調査に入られることになります。

税務調査は問答式。税務調査で答えた内容を実践しているか?

税務調査は問答式のスタイルに進むことが多いです。

税務調査の質問に対し事業主が回答する。

そして事業主の回答を調書に綴り、その回答をもとに新たに質問し、事業主が回答する。

事業主が回答できない場合には、税理士が事業主の代わりに回答する。

このように質問と回答を繰り返しながら理詰めをしていくことになります。

例えば、帳簿をずさんにつけていた事業主に税務調査がはいった場合に、課税当局と交渉をはかるために、

「これまでは会計や税務の知識が乏しく帳簿も精度は良くないですが、今後は…」

「会計ソフトを導入して適切に帳簿をつけようと思います。」

「会計ソフト導入後は白色から青色申告に切り替えて複式簿記で記帳する予定です。」

と回答したとします。

この事業主の言葉はもちろん税務調査の調書に綴られます。

あとは前節と同じです。

言ったことが税務調査後の事業年度の申告内容に反映されているかどうかです。

申告内容に反映されていなければ、課税当局から悪印象を抱かれ、再調査の可能性が高くなります。

困ったときは税理士に頼ろう!

前々節、前節の流れを汲んで話をすると、

・複式簿記で会計帳簿を作成し、適切な貸借対照表と損益計算書、所得税申告書を作成する。

・消費税の取引ごとに課税区分を判定し、適切に消費税計算をする。

・従業員に給与を支給しているときや、外注(業種にもよるが)や士業に報酬を支払った場合には、源泉徴収事務や年末調整業務を適切に行う。

・必要に応じ各種届出・申請書を提出する。

などを行っていれば、課税当局から悪い印象をもたれませんし、税務調査が入ったとしても税務調査官に恐れず堂々と構えることができます。

ただ、簡単に列挙しましたが、事業主によっては「自分でやるのは難しい」と感じる方も多いと思います。

そういうときこそ、税理士を頼ってみてはいかがでしょうか?

もちろん税理士も依頼すると費用は発生しますが、これらの業務を依頼して空いた時間は本業に充てる、税理士による適切な節税や資金繰りに関するアドバイス、税務調査の不安や税務調査で追徴される追加の税金や罰金等の不安の解消などを考慮すると全然ペイできるものと私は思います。

また、開業税理士の場合には、一事業者として自分の事業を育むために色々と工夫を重ねがら営業活動をしていますし、多くの事業主と話をするなかでヒントを得て自分の税理士業に役立たせることもあります。同じように税理士と話をすることで何かしらのヒントを得ることもあると思います。

税務を

・自分でやるのは難しい

・税理士に任せたほうが安心する

・税理士に任せて本業に集中したい

という事業主がおられたら是非税理士に頼ってくださいね。


プロフィール

相続・贈与・譲渡などの資産税サービス

事業承継サービス

会計・税務サービス

税務調査等サービス

税務相談サービス


■編集後記

朝2時間ほど相続税業務。

その後はオフ。

トレーニング再開。60分程ジョギングをしました。

フルート練習、ブログ執筆など。

税理士 丹尾淳史
税理士 丹尾淳史

1984年10月30日生まれ。滋賀県大津市生まれ。京都府長岡京市在住。ひとり税理士。相続や会社・フリーランスのための経理やお金を残すサポートが得意。前職は営業マン⇒製造(フォークリフトマン&夜勤塗装)⇒フリーター⇒税理士補助といろんな職種を経験。ビッグ4(現:デロイトトーマツ税理士法人)にも在籍。いい意味で税理士っぽくない税理士。趣味はランニング、バイク、フルート、風景写真。詳細はこちら

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